『エアギフト』ついに正式発売。阿部書店、念願の小売り業に踏み出しました

やっと、エアギフトを正式に販売開始しました!当然通ると思っていたグッドデザイン賞に落っこちてしまい、計画を立て直したりしていまして、大変お待たせしました。

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9月中にとにかく販売開始するぞっ!というマイ目標をかかげていたので、デッドライン数時間前の滑り込みセーフです。さっそくページをご覧頂いた沢山の皆さま、興味をお持ち頂きありがとうございます。

人様から頂戴する仕事だと、締め切りは勝手に決まっていくものですが、自分の事業だと、それを決めるのは自分という、一見気楽そうですが、どんどん先送り地獄になるという恐ろしい現実が待っています。

こういうことをやっていると、締め切りって、他人に決めてもらった方がやりやすいなぁと思います。特に職人感覚のプロは、ブツの品質が高くなるまで人に見せたくないという本能があり。そういった感覚を卒業しないと、自前の事業の主としては一人前とは言えないかとしれません。

余談ですが、締め切りも国によって感覚が違うようでして、昔、ミラノのとある有名なプロダクトデザイン事務所を訪ねたところ、忙しいはずなのに、夕方5時には中庭でワインの栓が抜かれました。聞いたら「イタリアじゃ、締め切りに間に合わせるのではなくて、その段階でできているものを提出するのさ」とか。おそるし、イタリア人・・・。

さて、エアギフトに販売サイトはまだ荒削りですが、カードかお振り込みでのお支払いまで正常に動いていますので、さっそく贈りたい方がいらっしゃる方や、新しもの好きの方は、ぜひぜひご利用ください。

最初は渡辺店長と相談して決めた、鉄板9種のチョイスからスタートします。他に20種くらいはもう在庫を持っていまして、駄菓子シリーズや、冬場向けの温泉気分セットなんてのも控えています。

ひとまず「朝9時までのご注文は当日出荷」するスケジュールで始めます(土日祝日は出荷お休み。通常郵便のため)。日本の郵便局さんは優秀なので、少なくとも関東近県は出荷の翌日には届きます。

いまのところお支払い方法は少し限定的です。カード払いは「VISA・MASTER」、銀行振込は「住信SBIネット銀行」のみのお取り扱いとなります。少し利用して下さる方が増えてきたら、年内くらいをめどに、他のカード銘柄や銀行などを導入します。

公開早々の深夜、マンハッタンに滞在中のアート系友人から「勝手に感想」と題された、鋭い指摘満載のメールが到着しました。わかりにくいところがいろいろあるという指摘。こういう奇抜なサービスは、普通の物販と違って、品物を見せておしまいではないので、もう少し磨きが必要そうです。こういうアドバイスは極めてありがたい。なぜかというと、作っている当事者が目がバカになっているため。

パッケージのデザインやサービス内容は、現時点では十分なレベルだと思っていますが、こういった事業は、実際にお客さまに利用して頂きながら、フィードバックを頂いたりして、どんどん姿を変えて行くものです。

年内は、とにかく沢山の人に試して頂けるように、出血大赤字キャンペーンなど盛りだくさんで行きますので、ご期待ください。

エアギフトのサービス開始は → 2013年9月上旬

エアギフトの正式販売開始を、「9月上旬」に決めました。

8月下旬が当社の夏休みにぶつかることと、今週のグッドデザイン賞の最終審査中に中途半端な作りかけの販売サイトを公開するのもまずいという判断です。9月にサイトの作り込みを、ある程度完了してから正式に販売を開始することにしました。

本当は、2度目のモニター募集と試験販売を、8月中にスタートする予定だったのですが、よくあるパターンで少し1ヶ月ほどおしております。

ご期待頂いている皆さまには、少々お待たせいたしますが、あと半月ほどご辛抱くださいませ。

ちなみに、上の写真に少し写っているのは今日撮影した「温泉を贈ろう!」版で、入浴材と手ぬぐいがセットになっているもの。980円の予定です。秋から冬にかけて素敵な贈りものになろうかと。

山吹色のパッケージは、無料でご提供予定の、エアギフトMINIです。なつかしのサクマドロップ1個などなどをおくれる、安いけれど(というかゼロ円ですが)、破壊力のある内容にすべく、磨き上げ中。

エアギフトが届いてから開封するまで順を追って。プレゼン用の最終パケを仮撮影

昨日、やっと最終版のパッケージが届きました。グッドデザイン賞の審査会への搬入が来週なので、かなりギリギリです。仕上がりに問題が出たら、間に合わないという綱渡りでした。

その審査用にプレゼンパネルと資料をつくるのと、早めに最終版の試験販売を始めるため、超特急で仮撮影をしました。

この「エアギフト」という新サービスの詳しい内容は、いままでほとんど載せていませんでしたので、受け取ってから開封して楽しむまでを、今回撮った写真でざっとご紹介します。このタイプは、有料で販売を予定しているものです。中心価格帯は480〜980円(送料込み)で検討中。

 

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ネットストアでご注文頂き、数日でご希望の宛先に郵便で届きます。

ポストの中では、かなり目立つ異色な存在。ともすれば「ダイレクトメール?」と思う方もいるようです。嬉しいものは宅急便で届くと相場がきまっていますので、サプライズ性もあります。

記念切手を、季節などに応じてチョイスします。

 

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どこから届いたかと、ひっくりかえしてみると、贈り主様の名前と住所が。いったい何を贈ってきたのかと、興味津々になることうけあい。

食品衛生法の関係で、成分表示も記載あり。パッケージは、複雑な構造と形をやめて、宛名ラベル1つだけで封印されるように頭を使いました。指1本ですぐに開きます。さっそく開けてみましょう。

 

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プレゼントの包みを開けるように3枚の面をひろげると、中身は、外側とは対照的なロイヤルブルーの世界。

開けるときのワクワク感を演出するため、外と中は、デザイン上のコントラストをつけてあります。色の対比の他に、外側がきちっと整ったリボンで内側がリボンをほどいたようなダイナミックなデザインにしました。

大きな白いお皿をイメージした円形が2枚並んでいて、そこには、紅茶のティーバッグと、ヨーロッパの伝統的なビスケットが載っています。食べ物系が多いこともあり、メインディッシュ+サイドディッシュをイメージ。

写真の組み合わせは「洋風お茶の時間」(仮題)という商品タイプです。ほかにも、あめ玉・食べ物・飲み物・文具・美容系など、サイズや値段が異なる50品くらいを揃えて検討中。準備ができたものから販売ラインナップに加えて行く予定です。品数は1〜3つの組み合わせが中心で、温泉入浴剤+てぬぐいというのもあります。

中に入れる品物は、基本的にどれも、貰って終わりではなく、しばし飲んだり食べたり、遊んだり飾ったりして、贈り主さまの気遣いに触れる時間を長くとれる品物を意図的に選んでいます。

 

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試作版では低価格で提供するための作業効率を考え、定型メッセージのみを想定していましたが、自由に書けるメッセージカードを別にプリントして封入する仕様に変更。エアギフトのリボンのモチーフを踏襲しています。

なにしろ小さな「エア」ギフトですので、物量の充実感がありません。そこで、まるで大きな大きなプレゼントが届いたかのような気分を味わえるように、届いたパッケージを立てると、リボンのかかった箱風に飾れるおまけ要素付きです。ここは最初からこだわりました。はりぼての箱ですが、その中に、見えない気持ちがこめられているというコンセプトです。

「おつかれさま」と書いてあるメッセージカードを読みながら、お茶を飲み、甘いビスケットをかじる。自分なら、中途半端な社会儀礼の贈りものよりも、こんな贈り物が届いたら、じんわり嬉しいに違いないと思ってデザインしました。

デザイン業をやっていると、贈りものでは毎回悩み、時間をかけます。あのひとのことだから、きっと気の利いたものをくれるに違いないという、嬉しいやら悩ましいやらの高い期待値がありまして・・・。

そういった自分の生活の中で、センスが良く、安価で、しかも簡単にオーダーできるものがあったらいいなぁという思いを形にしたのが「エアギフト」だったりします。

エアギフトのパッケージデザイン、やっと完成

やっとのことで、エアギフトの最終デザインを仕上げ、昨夜、印刷会社に発注しました。

山吹色の方が、ハガキ/文庫本サイズの無料版。通称「エアギフト・ミニ」。中身は定型郵便の条件をクリアできる薄めで軽い品を1品、メッセージはシールで内側に貼る仕様です。

オレンジ色の方は、有料で提供する大きなエアギフトのパッケージです。中には1つか2つのちょっとした品物の他に、メッセージカードが入ります。

パッケージ外側のデザインは、試作版デザインと大きくは違いませんが、内側は大幅に変更。機能的にクリアしなければいけない要素が多い商品なので、実は見た目のデザインというよりも、物理的な条件をすべてクリアすることに苦労しました。そのあたりは後日、詳しく書きます。

それぞれ250部ずつ印刷と型抜き加工をして、およそ10万円の費用。納期はすこし急いでもらって1週間ほど。1枚あたり200円という計算になるので、最終的に想定している1枚20円というコストにはほど遠い初期ロットですが、裏側には複雑に絡んだ大人な事情が・・・。

Gマークをつけたパッケージを印刷できるのは、受賞が内定する9月中旬なので、そのあたりでもう一度印刷を行うことになります。そのため、最初は250部ずつのみの発注にしました。グッドデザイン賞の現品審査が、1週間半後の8月20日に搬入なので、それに間に合うギリギリのタイミングでデザインにゴーを出しました。審査には実際に販売するものに限りなく近いものを展示しないといけないためです。

_DSC5235デザイナーと事業主が同じだと、〆切があいまいで、延々とデザインをいじりまわしてしまうので、こういったデッドラインがあるのはある意味助かります。ただ、エアギフトは商品ではなく、サービスなので、デザインが決まった今、次は、販売するためのページや、細かいサービス内容を決めていく作業に入ります。むしろこっちの方が大変な道のりになろうかと。

来週、初回版の印刷が上がってきたら、試験的に受注を開始してサービス内容の調整を1ヶ月ほどやっていく予定です。どちらかというと、サービス内容の方が肝。中に入れる小さなギフトも、渡辺店長とネットと東京中を歩き回って物色中。現状で、50種類ほど確保できました。

 

「エアギフト」グッドデザイン賞の一次審査クリア

大人になると試験はめったに受けなくなるので、自信はあってもやはり緊張します。審査員のみなさんだって、いろんな考えをお持ちの人間ですからね、想定外もあり得ますから。

グッドデザイン賞の応募は2度目ですが、何度受けても、こういうのは慣れるものではありません。

ネットでの応募なので、結果発表も、公式ウェブサイトにログインしてチェックします。本日の13:00以降に掲載との告知があったので、歯医者の待合コーナーからネットに接続してチェック。そこに「一次通過」の四文字が表示されていれば、第一関門は突破です。

うちの結果は、上のスクリーンショットのとおり。まだ喜ぶのは早いのですが、お祝いのメッセージを寄せてくださったみなさま、ありがとうございます!

一次審査は写真と設問に答える文章による審査です。この時点では、あとで大幅にコンセプトとデザインが変わらない限りは、開発途中でもハリボテでも特に問題はありません。2014年3月までに発売する商品であれば応募できるので、うちのように開発途中で応募しているケースは多数あるものと想像します。

ぶっちゃけ、内側のデザインは決まっていないので、モニター募集でも使った外側の写真だけで応募しました。前回の応募も、デザインが固まっていない部分は写真に写さないという方法で出品しました。

問題はごまかしの効かない最終審査の方ですね。現物をあれこれチェックされますので。

モニターとして利用してくださった皆さんからのたくさんのご意見を参考に、大幅な改訂をやります。

来週の金曜日までに、ちょうど1週間で、デザインをほぼ確定し、最終審査用のプレゼンを提出しないといけないので、忙しい1週間になりそうです。パッケージの印刷発注は間に合わないので、プリンター出力のモックアップで撮影する予定です。

「エアギフト」試作品v1.0のパケ印刷&加工データ

試作品モニター募集で日本各地に送り出している、エアギフトのパッケージver 1.0を少しご紹介します。箱やパッケージの印刷のかなりマニアックな話です。

上の写真は刷りたてが届いた状態です。今回のパケは、印刷と型抜きを頼んで、納期をできるだけ安いコースで250部・4万5千円くらい。これでもかなり安い部類です。

将来1,000部単位で印刷を発注できるようになるまでは、1枚のコストはかなり高い状態が続きそうですが、デザインと構造が固まるまで、しばし辛抱。数回はつくりなおすことになろうかと。

みなさんもお菓子の箱などで目にしている型抜き加工は、業界用語で「トムソン加工」と言います。

グラフィックデザインのデータ以外に、下のような、切る線(黒)と、折り目をつける線(青)のデータを渡すと、専門の職人さんが、例えて言うなら「巨大なクッキーカッター」のようなものを作ってくれます。

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できあがったクッキーカッターで、仕上がった印刷物を、型抜きして完成。

今回の形はかなりシンプルな方です。こういうパッケージだと、組立てた状態の仕上がりサイズは小さくても、展開すると大きいので、今回はA3サイズぎりぎりでした。紙はマットコート220kgという、一般的によく印刷物に使われる紙なので、コストは安く済ませましたが、仕上がりは良かったので一安心。

ビジュアルデザインのデータはこんなかんじ。裏と表側です。印刷位置は、型抜きの位置と揃えてあります。

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短時間で作った内側のデザインは、これまでのところ、モニターのみなさんに超不評なので、かなり手を加えるつもり。外側は基本的にこんな感じでいきます。

試作品は140 x 140 mmの組立後寸法なのですが、サイズと縦横比率はかなり変える予定です。というのも、印刷発注後に、80円の定型郵便の寸法と重さをクリアしていないことに気付いてしまったからです。こういう勘違いミスが必ず起きるので、いきなり数万部などという発注はできません。絶対に少部数の試作が必要です。

エアギフトの開発裏話においては、今後、コストの話が結構出てくることになると思います。

なぜかというと、今回の試作品のバージョンは切手代まで含めて「無料」でオーダーできる、というビジネスモデルを目指しているからです。金をかけてゴージャスなデザインを作るのはさほど難しくないのですが、超低コストですごいデザインを作るというのは、腕の見せ所・・・というか地獄への数ヶ月コースの旅路となります。このあたりの企みは追って詳しく・・・。

モノ作りで避けて通れない『試作』という名の磨き上げ地獄。

天才的なデザイナーは、頭の中からすごいアイデアをひっぱり出し、百発百中で完成形を創り出すと思っている方は多いですね。はたから見ると、そんな、神がかった仕事をする人がいるように見える。

真偽はいかようなものかというと・・・。

天才的な人でも、その舞台裏では、一発OKになる案がでることなどめったにありません。

なぜかというと、何か新しいものを生み出す仕事のプロセスというのは、完璧とは言いがたいボロボロの原石を、すこしずつ、そしてまたすこしずつ、磨きあげていく作業だからです。

わたしが、過去にお仕事を手伝う機会のあったすごいおじさんおばさん達でさえそうなので、自分のような凡人に、そんな一発芸ができるはずもなく。

・・・ということで、延々と続く商品開発地獄の道のりを、また一歩踏み出してしまった、阿部でございます。

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今回の冒険は、その名も「エアギフト」。

中途半端な贈り物を貰ってもうれしかない昨今、おさいふも軽いし、じゃあ、心遣いだけつたわりゃいいじゃねえの!、というコンセプトのサービスです。

数年前に一輪の花を郵便でおくるという、いかれたサービスでグッドデザイン賞を頂きましたが、今回は、ポストにあめ玉1つが届くというサービスをやることにしました。自分で書いてて軽く呆れますが・・・。

その前回のものも、最終形になるまでおそらく100バリエーションくらい作り、実際に販売したデザインも3回ほど全面改定しました。

今回のエアギフトは、先週末に試作品のモニター利用者を募集しはじめたデザインが15バージョン目くらい。みなさんにお見せするものとしてはバージョン1となります。

グッドデザイン賞の一次審査にはこのデザインで提出しましたが、お送り頂くご意見を短時間で反映して、7月中旬の最終審査の提出締め切りに間に合わせる無茶な進行です。おそらく、この形から一回は大幅に改造を行います。

デザイン屋さんが、いかに確信をもっていても、自分以外のみなさんに、試験的に使って頂くというプロセスは必須です。価値感や生活習慣が違う方が、はじめてこのデザインを見たり使ったときに、何が起きるかは経験上、ほぼ毎回、予測不能。

長い時間つきあっているものに対しては、眼がバカになります。客観的な「はじめて」の眼で見られなくなってくるためです。デザインに限ったことではありませんが(意味深)。

ということで、来週くらいまで無料モニターを募集していますので、チャレンジャーなあなた様の率直な批評をお待ちしております。改良の過程は、このブログにぽつぽつ掲載していきます。

グッドデザイン賞の看板背負って、台湾の展覧会×2に出品

すこしまえの2012年の8月初旬。グッドデザイン賞を運営している財団からメールが届きました。

何事かと思って読んでみると、秋に台湾で行われる2つの展示のために、私がグッドデザイン賞を受賞した作品を、貸して頂けませんか?という打診でした。

こういった協力は、ほとんどの場合、宣伝効果の見返りに、お金と時間はこちらもちとなります。もう売っていない商品なので、ビジネス上のメリットはまったくありません。ちょっと悩みましたが、いまの相方にも意見を聞いて、まあ、海外の展示会に出品したという箔はつくので、協力して差し上げようかという結論に。

なにせ打診された主旨が主旨ですしね →「グッドデザイン賞受賞デザインの中から、近年の日本のデザインシーンを分かり易く伝えるセレクションを行い、緻密で成熟した日本のデザインを紹介」きわめて光栄です。

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この「はなてがみ」という受賞作は、一輪の花を郵便で届けるというサービス。2010年に、わたしが当時のパートナーとやっていた花屋のために作ったもので、いまではデザインが変わっており、受賞バージョンは販売されておらず現役ではありません。もうひとつの問題は、生きた花も一緒に貸し出すわけにもいかず、紙パッケージだけの出品になってしまう。その旨、お伝えしたところ、それでも構わないということでした。

受賞時のグッドデザイン賞の審査会用につくった、横長のプレゼンパネル(上画像)もデータを残してあったので、簡単に英語版でも作りましょうか?とご提案したところ、非常にありがたいとのこと。日本人でも意味不明の商品ですので、わかりやすく書き直しました。台湾の人向けにやさしい英語にて。パネルを作るのはちょっと金がかかるなぁーと思っていたら、台湾現地で出力できるのでデータだけで大丈夫とのこと。(印刷業界のマニアックネタですが、二重トンボは日本だけなので、海外用には1本トンボで納品です)

当時のパッケージはもう手元に無いので、展示用の3本+予備数本を手作業で再現することに。紙の大御所・(株)竹尾さんのネットストアで少量オーダー。当時使っていたオリジナルの紙がちょうど在庫切れで、近い色のものを入手しました。違う色と言っても、リサイクル系ナチュラル色の紙なので素人眼にはまったくわからないですけどね。紙パケの展示は、来た人が触りまくってよれよれになるので予備が必須です。

2週間後に横浜の倉庫からまとめて台湾に送られるそうで、大急ぎで準備。たまたまその頃に、わたしは台湾1泊経由でベトナムに休暇に出かけるところだったので、早めに梱包して出荷しました。展示会よりも1ヶ月ほど前に立ち寄った台北で、ほー、この街のひとたちが見に来るのかぁと思いをはせてみました。

私の推測ですが、打診が来たのがちょうど夏休みの時期だったので、協力できる受賞者を探すのに苦労なさっていたのではなかろうかと。私は基本的に個人営業なので、フットワークが軽いのが取り柄ですので。

さて、展示会が終わった頃、担当の方から、大量の写真が届きました!

ぬおっ!現地の若いねえちゃんが、うちのあれを手にとって見ているではないか!

出品しただけでおしまいかと思っていたら、丁寧に会場の写真も撮ってくださった上、展示会の報告レポートも添えてありました。さすがグッドデザイン賞の母体、隙が無い。参加してよかったです。

写真を載せる許可を頂きましたので、一部ご紹介します。写真のご提供は、天下の公益財団法人日本デザイン振興会・劉 夢非さまです。

 

2012 TAIWAN DESIGN EXPO(台湾・高雄市)

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こちらは高雄市で行われた「2012 TAIWAN DESIGN EXPO」の会場。グッドデザイン賞の展示は、世界各国のデザインを展示するInternational Design Pavilionにて。倉庫街をリノベーションしたアート系施設らしいです。

8121422096_26b05e42ca_b開場前の風景。大量の作品を持って行ったのかと思いきや、以外と少ないですね。

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すごい混雑。台湾はApple製品をはじめとする世界の電子機器の産地としても有名ですので、プロダクトデザインには注目が集まるのかもしれません。私が台湾に立ち寄った時に気付いたのは、日本ブランドの店がそこら中にあること。ファミマ、クロネコ、ビアードパパなどなど。ものすごい親日な国なようなので、日本コーナーは混雑していたのかも(想像)

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日本コカコーラ様の緑キャップボトルの受賞作「いろはす」の左となりが、うちの子です。おお!ガン見されとる。まあ、意味不明の商品でしょうからね、なんじゃこりゃ?という感じですかね。デザインした本人はいたって本気ですが。

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なんと、スタッフの方が花を調達して、中に入れてくださったようです。会場の写真を見るとパネルまで提供したのはうちくらい。そのせいか、お礼に下のような写真も沢山撮ってくださった?(妄想)

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台湾国際文化創意産業博覧会(台湾・台北市)

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ところ変わって、こちらは同じく台湾の北部、台北で行われた「台湾国際文化創意産業博覧会」のグッドデザイン賞ブース。イベント名からして、クリエイティブ系見本市というところでしょうか。家族連れまで来てますね。

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