試作品モニター募集で日本各地に送り出している、エアギフトのパッケージver 1.0を少しご紹介します。箱やパッケージの印刷のかなりマニアックな話です。
上の写真は刷りたてが届いた状態です。今回のパケは、印刷と型抜きを頼んで、納期をできるだけ安いコースで250部・4万5千円くらい。これでもかなり安い部類です。
将来1,000部単位で印刷を発注できるようになるまでは、1枚のコストはかなり高い状態が続きそうですが、デザインと構造が固まるまで、しばし辛抱。数回はつくりなおすことになろうかと。
みなさんもお菓子の箱などで目にしている型抜き加工は、業界用語で「トムソン加工」と言います。
グラフィックデザインのデータ以外に、下のような、切る線(黒)と、折り目をつける線(青)のデータを渡すと、専門の職人さんが、例えて言うなら「巨大なクッキーカッター」のようなものを作ってくれます。
できあがったクッキーカッターで、仕上がった印刷物を、型抜きして完成。
今回の形はかなりシンプルな方です。こういうパッケージだと、組立てた状態の仕上がりサイズは小さくても、展開すると大きいので、今回はA3サイズぎりぎりでした。紙はマットコート220kgという、一般的によく印刷物に使われる紙なので、コストは安く済ませましたが、仕上がりは良かったので一安心。
ビジュアルデザインのデータはこんなかんじ。裏と表側です。印刷位置は、型抜きの位置と揃えてあります。
短時間で作った内側のデザインは、これまでのところ、モニターのみなさんに超不評なので、かなり手を加えるつもり。外側は基本的にこんな感じでいきます。
試作品は140 x 140 mmの組立後寸法なのですが、サイズと縦横比率はかなり変える予定です。というのも、印刷発注後に、80円の定型郵便の寸法と重さをクリアしていないことに気付いてしまったからです。こういう勘違いミスが必ず起きるので、いきなり数万部などという発注はできません。絶対に少部数の試作が必要です。
エアギフトの開発裏話においては、今後、コストの話が結構出てくることになると思います。
なぜかというと、今回の試作品のバージョンは切手代まで含めて「無料」でオーダーできる、というビジネスモデルを目指しているからです。金をかけてゴージャスなデザインを作るのはさほど難しくないのですが、超低コストですごいデザインを作るというのは、腕の見せ所・・・というか地獄への数ヶ月コースの旅路となります。このあたりの企みは追って詳しく・・・。