事業アイデアの実験パート2 『ABESCORE by 阿部書店』世界のすべてを格付けするサイト。これは化けるか?!

アイデアは形にしないと良いかどうかわからない!・・・をモットーに、アイデアを短期間でプロトタイプにしていく取り組みの、第二弾を公開しました。

第一弾の『OUTLET(仮称)』は、ちょっと商売気が出過ぎていることがわかったので要検討モードなのですが、作ったシステムが流用できそうだと気づき、書いたプログラムを流用して次の「ABESCORE」のプロトタイプを作りました。そのため製作時間は数日。1つ作ったものが、予期せず別のアイデアの実現につながるというのはよくあります。

現物はこちらをご覧ください→ ABESCORE by 阿部書店 >

例により、本来は内輪だけで見るべきものを公開しちゃいましたので、そのおつもりでご覧くださいませ。スコア評価はある程度精度が出ていますが、暫定的なものです。

なせスコアリング事業か?

もともと、いろんなものにアワードを授与するサイトをやれないものかと、数年前からあたためていました。アワードを出すには、ますスコアで評価するのが先かと思いまして、スコアリング・サイトからスタートしようと思ったわけです。アワードの話は過去のブログにて >

この世の中には難解なものが多く、人によって好みや価値感も様々な時代なので、何かを選ぶのは至難の業です。信頼性の高い客観的な情報を集めて、それらをもとに、われわれの独自の計算式でスコアを出すという試みです。

プロトタイプを見るとわかりますが、カメラのような身近なものから、政治や国のような評価が困難で、誰も実体が把握できていないものまでを扱いたいと思っています。完璧な評価方法を作るのは不可能なので、評価の精度だけでなく、創造的な切り口で点数をつけることも考えています。

知人と古典自己啓発本を評価してみる予定もあり、評価指標を検討中。ブログ記事や、形の無いものまで、可能性は無限にあると感じています。

わたしとしては、ありとあらゆるものをスコアリングしてみたい、そんな夢があります。

「日本人が移住しやすい国」で試算スコアリング

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試しに「日本人が移住しやすい国」というランキングを作ってみました。生活物価から政治の安定度まで、10の評価項目をABC評価。各項目に5点を配点し、全項目をプログラムで合計。そのままだと、40点満点なので、100点スケールに自動変換して総合点を表示しています。

サイトのプログラミングとデザインは私が担当、嫁がリサーチをやってくれました。ABC評価の元は、信頼できる生データなどをネットで探したものをベースにしてます。

近い将来、単なる合計計算ではなくて、特定の評価項目に重きをおいたフォーミュラにしたり、読者の投票も加点したりといった、複雑な計算を導入したいと思っています。

こうやって形にして、いまのシステムの問題が見えたので、サイトの設計をしなおし、プログラムを全面的に書き直す予定です。Wordpress、Advanced Custom Fieldプラグイン、PHPによるカスタムコーディングで作っています。

わたしはいまマレーシアに住んでいますが、こうやって具体的な数字にしてみると、各国を調べるきっかけるとしては「あり」だと思いました。数字化するという試みの感触は非常に良い。知人たちの反応も非常に良好。

悪名高きワイン評論家の100点評価

インスピレーション源のひとつは、ワイン評論家として有名なロバート・パーカー氏の「パーカーポイント」。ご存じの方も多いでしょう。

味の評価は特に難しいもののひとつですが、彼が100点満点のスケールであらゆるワインを評価し始め、世界中のワイナリーが彼の好みに合ったワインを作るまでになってしまったという、恐ろしい影響力のスコアリングシステムです。高得点を取ると、値段が高騰したり、瞬時に売り切れるとのこと。

私はワインの専門家ではないので、パーカー氏の舌の性能に関する議論はここではしませんが、わかりにくいものを数字で見えるようにしたこと、ワインの世界をひっくりかえしてしまう程の影響力も持つに至ったことは、すごいことだと思っています。モノゴトをひっくり返す人は避けて通れない、激しい非難も浴びているようですが・・・。詳しくは「The Emperor of Wine」という伝記書に書かれていますので、興味の有る方はぜひ。知的エンタテイメントして非常に面白い本です。

「アベスコア」というネーミング

名前はシンプルに「アベスコア」としました。自分の名前をつけるのもどうかと思ったのですが、こざかしいベンチャーのようなネーミングはキモイですし、やるならば自分が看板になることは間違い無いので、入れてしまいました。結婚して阿部コンビになったので、アベと言っても2人のことになりましたしね。夫婦揃ってリサーチが大好きなので、天職かもしれない。一緒にできる事業をやろうという希望もあり。

英語のスペルが「ABE」なので、「ABC」評価と字面が似ているのも、ユーモラスでしょ?

事業アイデアの実験パート1『OUTLET by 阿部書店』(仮称)

2週間ごとに1つのアイデアをテストすることに決めまして、嫁と一緒に、お得情報の紹介&レビューサイトを実証実験中です。全部で4つのアイデアをテストするうちのひとつ目。

↓ 詳しくは実験サイトをご覧下さいませ。

OUTLET by 阿部書店(仮称)http://outlet.abeshoten.jp/

プロトタイプをさっさと公開

2日間かけて、WordPress駆動のサイトをラフに形にしました。本来なら内輪用の検証スケッチのようなものを、公開してしまいましたので、そのおつもりでご覧下さいませ。載せている情報そのものは、私の愛用品・サイトなどが多いですので、そこそこ使えるものもあるかと。

恥ずかしいラフでも人の目に触れさせた方が、何か糸口がみつかったりするようです。デザイナー特有の悪い癖で、かっこいいものだけ表に出すのは、できるだけやめるようにしています。それから、アイデアを盗まれることも心配していません、形にする方が難しいですし、アイデアの全貌は頭の中にだけあります。

安くて良いものだけを集めたウェブサイト

デザイナーという職業のせいか、「高くて良いもの」は使わないあまのじゃくな生活です。好き勝手に自主プロジェクトばっかりやっているので、金もありませんし(笑)。「手頃な価格で満足度が高いもの」や、ネットでみつけたアウトレット品などを中心に、安くて良いものを掲載していくというサイトがあったら、自分も利用したいなぁ〜と思ったのが発端。

「品質には妥協せずに金は節約する」というテーマは、興味がある方は多いかと思いまして、最初のテストに選びました。ネット系のビジネスは、いくらアイデアが良くても誰の目にも留まらずに終了するケースが多いため、ユーザー様のモチベーションが高いトピックを選ぶことに。

アイデアは形にするまで、良いか悪いかわからない

うだうだ事業計画を立てていても名案は浮かばないものなので、手を動かしながら考えていくのが良いようです。私の個人的な経験では。最初のアイデアのまま最後まで進むプロジェクトというのは存在しません。アイデアはどんどん姿を変えて行く、という前提で仕事をするようになりました。

さて、アイデアというのは、頭の中や紙の上では美しくても、実際に形にしてみるまでは真の姿が見えてきません。2日間でここまでつくってみて、目に見える形になると、良い点以外に問題点も露呈します。

まず、セール情報みたいなものばかり並んでいると、怪しげなアフィリエイトサイトのようにも見えてしまうことに気づきました。人力で探していることをアピールすべく、書いた人の名前を顔写真も必要かもしれません。「お金をかけずに幸せな人生を送るためのサイト」のような方向性も、ありかもしれないなぁとも、相方と話しています。セール情報サイトだとどうしても安っぽくなるので、デザイン寄りに引っ張ってみたり、載せる情報の選択も重要ですね。

こういった次の一歩は、まず形にしてみないと出てきません。最終的には、まったく違うコンセプトのサイトに化ける可能性が高いです。

時間とお金をつかわないで、小さなテストを繰り返す

2週間ほどテストして何かしらの手応えが無ければ、時間を金を使いすぎる前に、さくっと放棄して、次の案に進む予定。

可能性があると見込んだら、2つ目のアイデアのテストをしながら、自分の持ちネタを少しづつ載せたり、情報収集の一部をクラウドソースして長期に渡って小さく続ける予定。この手の情報サイトは、読者数が増えるまでに数年かかりますので、気長な道楽です。

アイデアは無尽蔵に出てくるのですが、どれをやるかを選ぶことと、形にするのが難しい。エジソンやピカソのような人は、天才というだけでなくて、大量の作品をつくったところにうまくいった秘訣があるらしいです。量をやると、そのうちの一定量は確実にヒットするのだとか。平たく言うと、下手な鉄砲数打ちゃ当たるの論理です。

それを肝に銘じ、後先考えずに、今回の4実験も、短い時間でテストを繰り返すことにした次第。

「小さい賭け」を大量にリピートするという仕事のスタイルは、最近流行のようですね。変化が早い世の中だと、これは自然な流れかと。1年かけてじっくり商品開発している間に、世界はがらっと変わってしまうわけで。

アイデアは良くても、続けるには収益源が問題

第一弾サイトの収益源は、当初はネット広告とAmazonなどからの紹介料のみになると思います。少し経費くらいは出るレベルまで行くと良いなと思っていますが、そう簡単に行くわけは無く。広告系は、アクセス数が勝負なので、どうしても時間がかかりますし。

将来的には、小売店やメーカーがアウトレット品を直に出品できるとか、集めたネタを電子本にするとか、一歩踏み込んだ方法にしたいところです(妄想)。

【業務用な話】WordPressが可能にするラピッドプロトタイピング

普段の仕事で、PHPでプログラムを書いたり、WordPress駆動のサイトを作ることが多いので、このレベルのテスト版は外注しなくても自分でつくってしまえるのはありがたい役得です。

これを外注したら、数十万円+数週間というところでしょうか。

アイデア練りは嫁と先月からやっていましたが、実作業2日あればこの程度の形にはできるのも、ひとえにWordPressという存在のおかげ。阿部書店本体のテーマファイルをベースに、プログラムを大幅に書き換え、CSSでデザインを調整しました。

ご参考までに、使用しているプラグインは定番系の次のもの。Advanced Custom Field(価格やリンク先などのプラグイン)、Contact Form 7(情報の投稿受付フォーム)、Google Analyticator(アクセス解析)、Yet Another Related Posts Plugin(関連投稿の表示)、Tweet, Like, Google +1 and Share(SNSボタン)、Simple Tags(タグの管理)。