エアギフトが届いてから開封するまで順を追って。プレゼン用の最終パケを仮撮影

昨日、やっと最終版のパッケージが届きました。グッドデザイン賞の審査会への搬入が来週なので、かなりギリギリです。仕上がりに問題が出たら、間に合わないという綱渡りでした。

その審査用にプレゼンパネルと資料をつくるのと、早めに最終版の試験販売を始めるため、超特急で仮撮影をしました。

この「エアギフト」という新サービスの詳しい内容は、いままでほとんど載せていませんでしたので、受け取ってから開封して楽しむまでを、今回撮った写真でざっとご紹介します。このタイプは、有料で販売を予定しているものです。中心価格帯は480〜980円(送料込み)で検討中。

 

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ネットストアでご注文頂き、数日でご希望の宛先に郵便で届きます。

ポストの中では、かなり目立つ異色な存在。ともすれば「ダイレクトメール?」と思う方もいるようです。嬉しいものは宅急便で届くと相場がきまっていますので、サプライズ性もあります。

記念切手を、季節などに応じてチョイスします。

 

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どこから届いたかと、ひっくりかえしてみると、贈り主様の名前と住所が。いったい何を贈ってきたのかと、興味津々になることうけあい。

食品衛生法の関係で、成分表示も記載あり。パッケージは、複雑な構造と形をやめて、宛名ラベル1つだけで封印されるように頭を使いました。指1本ですぐに開きます。さっそく開けてみましょう。

 

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プレゼントの包みを開けるように3枚の面をひろげると、中身は、外側とは対照的なロイヤルブルーの世界。

開けるときのワクワク感を演出するため、外と中は、デザイン上のコントラストをつけてあります。色の対比の他に、外側がきちっと整ったリボンで内側がリボンをほどいたようなダイナミックなデザインにしました。

大きな白いお皿をイメージした円形が2枚並んでいて、そこには、紅茶のティーバッグと、ヨーロッパの伝統的なビスケットが載っています。食べ物系が多いこともあり、メインディッシュ+サイドディッシュをイメージ。

写真の組み合わせは「洋風お茶の時間」(仮題)という商品タイプです。ほかにも、あめ玉・食べ物・飲み物・文具・美容系など、サイズや値段が異なる50品くらいを揃えて検討中。準備ができたものから販売ラインナップに加えて行く予定です。品数は1〜3つの組み合わせが中心で、温泉入浴剤+てぬぐいというのもあります。

中に入れる品物は、基本的にどれも、貰って終わりではなく、しばし飲んだり食べたり、遊んだり飾ったりして、贈り主さまの気遣いに触れる時間を長くとれる品物を意図的に選んでいます。

 

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試作版では低価格で提供するための作業効率を考え、定型メッセージのみを想定していましたが、自由に書けるメッセージカードを別にプリントして封入する仕様に変更。エアギフトのリボンのモチーフを踏襲しています。

なにしろ小さな「エア」ギフトですので、物量の充実感がありません。そこで、まるで大きな大きなプレゼントが届いたかのような気分を味わえるように、届いたパッケージを立てると、リボンのかかった箱風に飾れるおまけ要素付きです。ここは最初からこだわりました。はりぼての箱ですが、その中に、見えない気持ちがこめられているというコンセプトです。

「おつかれさま」と書いてあるメッセージカードを読みながら、お茶を飲み、甘いビスケットをかじる。自分なら、中途半端な社会儀礼の贈りものよりも、こんな贈り物が届いたら、じんわり嬉しいに違いないと思ってデザインしました。

デザイン業をやっていると、贈りものでは毎回悩み、時間をかけます。あのひとのことだから、きっと気の利いたものをくれるに違いないという、嬉しいやら悩ましいやらの高い期待値がありまして・・・。

そういった自分の生活の中で、センスが良く、安価で、しかも簡単にオーダーできるものがあったらいいなぁという思いを形にしたのが「エアギフト」だったりします。

投稿者:

阿部譲之

主にデザイナー業。マレーシア・ペナン島在住。中学校の美術教科書に作品掲載。グッドデザイン賞受賞。十四代目伝統木工の家に生まれ日米修行→NYの美大で工業デザイン専攻しながら石岡瑛子氏のお手伝い→フリーランス七転八倒→ちょっと新生銀行勤務→ちょっと花屋→ 阿部書店(株)を設立して主にデザイン業→ 双子が産まれる → ペナン島にお引っ越し。その昔、日本のデザイン誌を中心に寄稿。ツイッター @yoshiabe