歩くデザインの歴史。海老原嘉子さん、NYよりご降臨。

ニューヨークの美大時代に、石岡瑛子さんや、デザイン雑誌の仕事を紹介してくださった海老原嘉子さんが、四ツ谷の事務所においでくださいました。

15年以上ぶりの再会でございます。

ニューヨークを訪れる、日本のデザイン関係者の多くがお世話になっている神のようなお方で、かの地の美術館のパーマネントコレクションになっているデザイン作品の多くは、彼女の紹介を通して収蔵されています。MoMA(ニューヨーク近代美術館)にある、大量の日本のデザイン雑誌も、もともと彼女のコレクションだったもの。学生時代によく見せてもらっていたあの巨大本棚をまるごと寄贈したとのことです。

わたしが美大の授業の後に彼女のSOHOのギャラリーに寄って、仕事をお手伝いしたりしたのですが、その頃の会話とまったく同じエネルギー。20年以上前とまったくキャラも見た目も変わっていない。

「阿部くんも当時のままね」と海老原さん。そろそろ80歳なのに、すごいエネルギーなんです。私が負けそうな勢いのバリバリ現役仕事人です。

実はメールでは「阿部さん」だったんですが、うちの玄関を開けた直後から昔のまんまの会話で、あっという間に当時の「阿部くん」に名称戻りました。その方がしっくりきます。

うちに寄る前は、同じく四ツ谷にある故・柳宗理さんの事務所で、打ち合わせだったようで、巨匠・柳さんの話も出たのですが、なんと海老原さん、若い頃は、超イケメンの柳さんのかっこいいスポーツカーでよくデートしていたらしいです。

文字通り、歩くデザインの歴史。

アンチ腕時計男が、急に腕時計を買った理由。

プノンペンからの帰路、乗り継ぎで早朝のバンコクの空港にて。搭乗まで時間があり、免税店で腕時計を見物した。

もっとも、高級品に全く興味はなく、腕時計を最後に身につけたのがいつだったか覚えていない。みなさんと同じように、時間はスマホとパソコンで知れば良いという方針。

そんな男が、なぜまた急に、腕時計に興味を示したか。

アナログ時計の方が、時間を直感的に認識しやすいという記事を読んだからです。時間の感覚が甘い人は特に有効とのこと。

これで締切間際のドタバタ人生とおさらばか!・・・などと淡い期待を抱き、swatchの中で下から2番目に安いシンプルなブラック時計を、空港で買いました。我が国の消費税分くらいは安いかった計算。

自分の場合、デジタル時計を見ると、一度アナログ時計に脳内変換してイメージするので、1段階スキップできるかもしれない。一日に何度も繰り返すことだから、積み上げると仕事に影響がでる可能性もあるでしょう。

皮バンドはすぐに傷むし、金属バンドはノートパソコンが傷つくので、プラスチックバンドの時計を探していました。CASIOの1,200円時計も悪くなかったのですが、職業的にやばいかもと判断。空港を歩いていて、swatchの看板が目に入り、おお、あれならセーフか、と思ったわけです。

ゲートそばのカフェで、いそいそと透明プラスチックのハードケースを開け、左腕に装着してみる。

スマホのデジタル時計が、6:56AM。東京便の出発まであと30分ほど。デジタルだと直感的には「まだ6時台」ですが、アナログ時計だと「ほとんど7時」という感じがした。つまり、デジタルとアナログ時計を比べると、最大で1時間の感覚差が出ているかもしれない。この「まだ6時台」という感覚は、商品の値段を980円のように桁数を減らす商習慣と似ている感覚と近いでしょうか。

この時計をつけたら仕事モードON!という条件反射を狙って、ここ数週間、使っています。

swatchのシンプル時計は、おもちゃのようなつくり。中でも驚いたのは、チクタク音がかなり大きく、静かな部屋で打ち合わせしていると相手が気づくレベル。

この気になる音が、締切という名の時限爆弾を身にまとっているかのようで、非常に仕事がはかどっています。

気がする。

カンボジア早朝のトゥクトゥク。ノーヘル◯学生に追い抜かれる。

1週間のプノンペン出張の最終日。早朝、空港までトゥクトゥクで向かった。

運転手のワンさんが「子供を学校に送ったあとでいいか?」というので遅い出発になり、渋滞に巻き込まれると飛行機に乗れなくなるペースだ。いかにもアジアな朝の喧騒に加えて、時計を気にしながらのヒヤヒヤな移動。

こういうのは、まったくもって嫌いではない。

アジアでは良く見かける三輪タクシーですが、激しくぼったくられた上に怪しげなところに連れていかれるバンコクのトゥクトゥクに比べれば、プノンペンのそれは極めて健全。この国の人はみな、明るく正直もののようだ。

地元生活が長い知人によれば、夜明けが早いプノンペンは、会社の始業時間が8時と早いらしい。そろそろ通勤ラッシュがはじまる時間帯。数えるほどしか信号機の無い街を、ときには交差点のガソリンスタンドの敷地を爆走して、ワンさんは裏道を右に左に曲がっていく。

国際空港にトゥクトゥクで向かったのは、はじめてのこと。ふうむ、これは率直にタクシーよりも楽しいじゃないか。

風とバイクの騒音を浴びながら、そんなことを考えて喜んでいると、隣を、ノーヘルで三人乗りした中学生のスクーターが、猛スピードで追い越して行った。

ゆるいな、プノンペン。

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ペナン島から日本の書店の販促物をデザイン。Discover 21刊「基本は誰も教えてくれない日本人のための世界のビジネスルール」

ベストセラーを連発する編集オネーさん・石塚理恵子さんと銀座で飲みました。年末年始に日本に戻っているときのこと。最近よくあるパターンですが、ツイッターで知り合いました。

そのときに、いつかお仕事しましょうよぉと話していたら、早速ご依頼いただきました。

お手伝いしたのは、青木恵子さん著「基本は誰も教えてくれない日本人のための世界のビジネスルール」の書店販促物です。ディスカヴァー21刊。さっそく重版がかかったそうで、よく売れているとの速報。

NYに住んでいた私でもビビるネタ満載ですので、そりゃ売れるでしょう。

デザインを作るにあたり、ゲラに眼を通しましたが、浮世離れしたニューヨークの天上界を知る人が書いているので、ぶっとんだ本かと思っていたのですが、非常に硬派な語り口と内容が好印象でした。NYのレストラン界で知る人ぞ知る、故ロッキー青木さんの奥様が著者です。

ところで、日本の書店で使われる看板やPOPを、はるかかなたのペナン島でデザインしているとは、ご来店の皆さん、夢にも思わないでしょうね。うっしっし。

本屋の店内は、たくさんの文字や写真・色が溢れかえっているので、凝ったデザインは逆に目に留まらないのだそうで、単体ではシンプルすぎるように見える仕上がりに。たくさんのバリエーションを作った中から選んだ案を、何度も東京とやりとりして磨いています。

冒頭の画像は、つくったもののひとつで、実際に書店でつかわれている看板です。

どのくらいの距離から見られるものなのかによって文字のサイズや要素の数を決めたり、隣に並べられる商品本体との兼ね合いも考える必要があります。ペナンで作ったデータを、東京の最高裁判所の裏手にあるディスカヴァーさんにメールで送り、Skypeで話しながらその場でプリントアウトしてサイズ感をチェックしてもらったりしていると、物質伝送でも発明されたような感覚。

頂いた表紙・帯データと、指示原稿に、わたしなりのキャッチコピーを加え、チェックリスト風にして、お客様につかのま足をとめて頂くデザインにしました。

私は、かっこいいだけのデザインをつくることに興味を失ってきているので、本屋というたくさんの物が溢れかえる場所で、目を引き、何かを伝えるデザインを作るというおもしろい案件でした。

・・・が、とにかく、スピードが速い!

ペナン島でのんびり生活していて、ネット経由で日本のメジャー出版社さんの仕事をすると、ペースの違いを実感します。刺激的なお仕事でした。

事業アイデアの実験パート2 『ABESCORE by 阿部書店』世界のすべてを格付けするサイト。これは化けるか?!

アイデアは形にしないと良いかどうかわからない!・・・をモットーに、アイデアを短期間でプロトタイプにしていく取り組みの、第二弾を公開しました。

第一弾の『OUTLET(仮称)』は、ちょっと商売気が出過ぎていることがわかったので要検討モードなのですが、作ったシステムが流用できそうだと気づき、書いたプログラムを流用して次の「ABESCORE」のプロトタイプを作りました。そのため製作時間は数日。1つ作ったものが、予期せず別のアイデアの実現につながるというのはよくあります。

現物はこちらをご覧ください→ ABESCORE by 阿部書店 >

例により、本来は内輪だけで見るべきものを公開しちゃいましたので、そのおつもりでご覧くださいませ。スコア評価はある程度精度が出ていますが、暫定的なものです。

なせスコアリング事業か?

もともと、いろんなものにアワードを授与するサイトをやれないものかと、数年前からあたためていました。アワードを出すには、ますスコアで評価するのが先かと思いまして、スコアリング・サイトからスタートしようと思ったわけです。アワードの話は過去のブログにて >

この世の中には難解なものが多く、人によって好みや価値感も様々な時代なので、何かを選ぶのは至難の業です。信頼性の高い客観的な情報を集めて、それらをもとに、われわれの独自の計算式でスコアを出すという試みです。

プロトタイプを見るとわかりますが、カメラのような身近なものから、政治や国のような評価が困難で、誰も実体が把握できていないものまでを扱いたいと思っています。完璧な評価方法を作るのは不可能なので、評価の精度だけでなく、創造的な切り口で点数をつけることも考えています。

知人と古典自己啓発本を評価してみる予定もあり、評価指標を検討中。ブログ記事や、形の無いものまで、可能性は無限にあると感じています。

わたしとしては、ありとあらゆるものをスコアリングしてみたい、そんな夢があります。

「日本人が移住しやすい国」で試算スコアリング

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試しに「日本人が移住しやすい国」というランキングを作ってみました。生活物価から政治の安定度まで、10の評価項目をABC評価。各項目に5点を配点し、全項目をプログラムで合計。そのままだと、40点満点なので、100点スケールに自動変換して総合点を表示しています。

サイトのプログラミングとデザインは私が担当、嫁がリサーチをやってくれました。ABC評価の元は、信頼できる生データなどをネットで探したものをベースにしてます。

近い将来、単なる合計計算ではなくて、特定の評価項目に重きをおいたフォーミュラにしたり、読者の投票も加点したりといった、複雑な計算を導入したいと思っています。

こうやって形にして、いまのシステムの問題が見えたので、サイトの設計をしなおし、プログラムを全面的に書き直す予定です。Wordpress、Advanced Custom Fieldプラグイン、PHPによるカスタムコーディングで作っています。

わたしはいまマレーシアに住んでいますが、こうやって具体的な数字にしてみると、各国を調べるきっかけるとしては「あり」だと思いました。数字化するという試みの感触は非常に良い。知人たちの反応も非常に良好。

悪名高きワイン評論家の100点評価

インスピレーション源のひとつは、ワイン評論家として有名なロバート・パーカー氏の「パーカーポイント」。ご存じの方も多いでしょう。

味の評価は特に難しいもののひとつですが、彼が100点満点のスケールであらゆるワインを評価し始め、世界中のワイナリーが彼の好みに合ったワインを作るまでになってしまったという、恐ろしい影響力のスコアリングシステムです。高得点を取ると、値段が高騰したり、瞬時に売り切れるとのこと。

私はワインの専門家ではないので、パーカー氏の舌の性能に関する議論はここではしませんが、わかりにくいものを数字で見えるようにしたこと、ワインの世界をひっくりかえしてしまう程の影響力も持つに至ったことは、すごいことだと思っています。モノゴトをひっくり返す人は避けて通れない、激しい非難も浴びているようですが・・・。詳しくは「The Emperor of Wine」という伝記書に書かれていますので、興味の有る方はぜひ。知的エンタテイメントして非常に面白い本です。

「アベスコア」というネーミング

名前はシンプルに「アベスコア」としました。自分の名前をつけるのもどうかと思ったのですが、こざかしいベンチャーのようなネーミングはキモイですし、やるならば自分が看板になることは間違い無いので、入れてしまいました。結婚して阿部コンビになったので、アベと言っても2人のことになりましたしね。夫婦揃ってリサーチが大好きなので、天職かもしれない。一緒にできる事業をやろうという希望もあり。

英語のスペルが「ABE」なので、「ABC」評価と字面が似ているのも、ユーモラスでしょ?

5万5千円で世界遺産を借りる!?ペナンの街を散歩中に見つけた伝統長屋物件

2週間に一度の頻度で、猛烈に食べに行きたい発作に見舞われる、行きつけのインド料理屋があります。この日は良い天気だったもので、我が家から歩いて1時間の道のりを、運動もかねてランチに出かけました。

ペナン島は世界遺産の伝統的な長屋の街並が有名ですが、島中がそういう雰囲気なわけではありません。一部のエリアだけが保存区域に指定されています。

上陸して家探しをしていた当初は、掘り出し物の長屋物件に住みたいな〜などという妄想もあったのですが、少し街歩きをしたら無理だとわかりました。良かれ悪かれ昔のままで、どこも激しくボロい。世界遺産エリア内の状態が良い物件は、カフェやらおしゃれホテルにするためにどんどん買われていて、ちょっとしたボロタウンハウスでも1億円の値段がつくとか。軽くバブッているようです。おそるべき世界遺産の魔力。

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さて、腹も鳴り始め、もう10分も歩けばインド料理にありつけるというところで、嫁が立ち止まりました。

「借り手募集、1,600リンギ」と英語で書かれた張り紙を発見したらしい。この長屋(タウンハウス)が5万5千円で貸しに出ているようです。

結婚して良かったことのひとつは、目玉が倍の4つになるということだと思います。本気で。

大手の観光ホテル「Cititel」のすぐ南側で、かなり古そうですが、1,600リンギはかなり安い。なにか致命的な問題でもある物件に違いない!・・・とちょっとチェックしてみることに。

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玄関から中が覗けたので、ちょっと拝見。

そんなに汚くはないですね。正面もきちんとペンキが塗り替えられているので、比較的手入れはしてある方です。京都の長屋のように、間口は狭いですが、奥行きはけっこう長い。2階も同じ面積がありますし、この広さならオフィス使いも格好いいのではなかろうかと。裏庭的なものもある雰囲気です。

両隣はかなり地元色が強いご家庭の様子。空き物件の前で、隣のおばちゃんが車を洗っていたり、前庭に洗濯物が干しまくってあったり。

こういう古い物件の問題は、台所やトイレが昔のままなことです。水回りは、床を掘り返したり大がかりな工事が必要になるので、比較的安く済む床や壁紙だけの改装で済ませるケースが多いため。これは、日本も含めて全世界共通です。ニューヨークやヨーロッパも築年数100年単位の古い建物が多いですが、配管だけはどうしても変えられないようで、詰まったり溢れたり、大惨事が頻発します。

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われわれが住処として借りるのも面白いかなと思いましたが、いまのコンドの契約が来年の6月までありますしね・・・。マレーシアでは、賃貸契約に礼金は無いのですが、途中で退去すると敷金を大家に全部持って行かれるという仕組みになっています。契約満了が標準。

シンガポールも、こういう中華スタイルの長屋の街並が残っていますが、あちらさんは、しっかり手入れがされていて、金持ちが住んでいる雰囲気。ペナンも10年もしたら、ああいう雰囲気になるのかもしれません。

観光地のまっただ中なので、カフェでもやろうかとか、airbnbで貸そうか・・・などなど妄想は膨らみますが。今回は妄想だけ楽しんで、あきらめました。

なにせ、腹が減ってますしね。

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観光客&地元民に人気のRestoran Kapitan。ペナンに着いた夜に偶然入って以来、わたしたちの定番メニューになっているのは、こちら。

しっとりした歯触りのタンドリチキンのセット、それから、バターチキンカレー。飲み物は、マンゴーラッシーと、スパイシーなアイス・マサラティー(チャイにガランマサラを入れたものですかね)。

リトルインディアに来ると、なにやら外国に来ているのだなぁという実感が、いつも沸いてきます。

事業アイデアの実験パート1『OUTLET by 阿部書店』(仮称)

2週間ごとに1つのアイデアをテストすることに決めまして、嫁と一緒に、お得情報の紹介&レビューサイトを実証実験中です。全部で4つのアイデアをテストするうちのひとつ目。

↓ 詳しくは実験サイトをご覧下さいませ。

OUTLET by 阿部書店(仮称)http://outlet.abeshoten.jp/

プロトタイプをさっさと公開

2日間かけて、WordPress駆動のサイトをラフに形にしました。本来なら内輪用の検証スケッチのようなものを、公開してしまいましたので、そのおつもりでご覧下さいませ。載せている情報そのものは、私の愛用品・サイトなどが多いですので、そこそこ使えるものもあるかと。

恥ずかしいラフでも人の目に触れさせた方が、何か糸口がみつかったりするようです。デザイナー特有の悪い癖で、かっこいいものだけ表に出すのは、できるだけやめるようにしています。それから、アイデアを盗まれることも心配していません、形にする方が難しいですし、アイデアの全貌は頭の中にだけあります。

安くて良いものだけを集めたウェブサイト

デザイナーという職業のせいか、「高くて良いもの」は使わないあまのじゃくな生活です。好き勝手に自主プロジェクトばっかりやっているので、金もありませんし(笑)。「手頃な価格で満足度が高いもの」や、ネットでみつけたアウトレット品などを中心に、安くて良いものを掲載していくというサイトがあったら、自分も利用したいなぁ〜と思ったのが発端。

「品質には妥協せずに金は節約する」というテーマは、興味がある方は多いかと思いまして、最初のテストに選びました。ネット系のビジネスは、いくらアイデアが良くても誰の目にも留まらずに終了するケースが多いため、ユーザー様のモチベーションが高いトピックを選ぶことに。

アイデアは形にするまで、良いか悪いかわからない

うだうだ事業計画を立てていても名案は浮かばないものなので、手を動かしながら考えていくのが良いようです。私の個人的な経験では。最初のアイデアのまま最後まで進むプロジェクトというのは存在しません。アイデアはどんどん姿を変えて行く、という前提で仕事をするようになりました。

さて、アイデアというのは、頭の中や紙の上では美しくても、実際に形にしてみるまでは真の姿が見えてきません。2日間でここまでつくってみて、目に見える形になると、良い点以外に問題点も露呈します。

まず、セール情報みたいなものばかり並んでいると、怪しげなアフィリエイトサイトのようにも見えてしまうことに気づきました。人力で探していることをアピールすべく、書いた人の名前を顔写真も必要かもしれません。「お金をかけずに幸せな人生を送るためのサイト」のような方向性も、ありかもしれないなぁとも、相方と話しています。セール情報サイトだとどうしても安っぽくなるので、デザイン寄りに引っ張ってみたり、載せる情報の選択も重要ですね。

こういった次の一歩は、まず形にしてみないと出てきません。最終的には、まったく違うコンセプトのサイトに化ける可能性が高いです。

時間とお金をつかわないで、小さなテストを繰り返す

2週間ほどテストして何かしらの手応えが無ければ、時間を金を使いすぎる前に、さくっと放棄して、次の案に進む予定。

可能性があると見込んだら、2つ目のアイデアのテストをしながら、自分の持ちネタを少しづつ載せたり、情報収集の一部をクラウドソースして長期に渡って小さく続ける予定。この手の情報サイトは、読者数が増えるまでに数年かかりますので、気長な道楽です。

アイデアは無尽蔵に出てくるのですが、どれをやるかを選ぶことと、形にするのが難しい。エジソンやピカソのような人は、天才というだけでなくて、大量の作品をつくったところにうまくいった秘訣があるらしいです。量をやると、そのうちの一定量は確実にヒットするのだとか。平たく言うと、下手な鉄砲数打ちゃ当たるの論理です。

それを肝に銘じ、後先考えずに、今回の4実験も、短い時間でテストを繰り返すことにした次第。

「小さい賭け」を大量にリピートするという仕事のスタイルは、最近流行のようですね。変化が早い世の中だと、これは自然な流れかと。1年かけてじっくり商品開発している間に、世界はがらっと変わってしまうわけで。

アイデアは良くても、続けるには収益源が問題

第一弾サイトの収益源は、当初はネット広告とAmazonなどからの紹介料のみになると思います。少し経費くらいは出るレベルまで行くと良いなと思っていますが、そう簡単に行くわけは無く。広告系は、アクセス数が勝負なので、どうしても時間がかかりますし。

将来的には、小売店やメーカーがアウトレット品を直に出品できるとか、集めたネタを電子本にするとか、一歩踏み込んだ方法にしたいところです(妄想)。

【業務用な話】WordPressが可能にするラピッドプロトタイピング

普段の仕事で、PHPでプログラムを書いたり、WordPress駆動のサイトを作ることが多いので、このレベルのテスト版は外注しなくても自分でつくってしまえるのはありがたい役得です。

これを外注したら、数十万円+数週間というところでしょうか。

アイデア練りは嫁と先月からやっていましたが、実作業2日あればこの程度の形にはできるのも、ひとえにWordPressという存在のおかげ。阿部書店本体のテーマファイルをベースに、プログラムを大幅に書き換え、CSSでデザインを調整しました。

ご参考までに、使用しているプラグインは定番系の次のもの。Advanced Custom Field(価格やリンク先などのプラグイン)、Contact Form 7(情報の投稿受付フォーム)、Google Analyticator(アクセス解析)、Yet Another Related Posts Plugin(関連投稿の表示)、Tweet, Like, Google +1 and Share(SNSボタン)、Simple Tags(タグの管理)。

仕事を抱えて、夢の国『バリ島ランド』。ランチは涙のカップ麺

仕事を丸ごとカバンに突っ込んで、夫婦でバリ島に滞在中です。

マレーシア滞在が3ヶ月に迫ってきたので、短期滞在ビザの更新で、一度国外に出る必要がありまして。まだロングステイビザは持っていないもので。

ゴージャスに遊んでいられるほど金も時間も余裕がないので、朝夕にビーチの散歩などしつつ、おとなしくいつもどおり仕事してます。日本とサンフランシスコのクライアント様の締めきりに追われつつ、嫁と阿部書店(株)の新事業ネタ出し合宿。

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バリ島へ飛んできた理由は、主に飛行機と滞在費の安さ。それから、リラックスして仕事ができること。バンコクも候補の一つでしたが、猥雑だし、最近あまり良い経験が無いので却下。そろそろ40歳なので、落ち着いた場所が好みになってきているのかもしれません。

飛行機が2回事故ったせいで、マレーシア航空が激安でした。ペナン島から、クアラルンプール経由でバリ島への飛行機が往復2.6万円ぽっきり。LCCのエアアジアよりも安い。そのせいかほぼ満席でした。

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最近はバリ島にもこぎれいなツーリストホテルが沢山建っていて、2人で一泊3,000円以下、朝食ビュッフェ付きなど。10年前は、高級リゾートか激安ゲストハウスの2択状態だったもんですが。(写真:滞在しているレギャンビーチのamarisホテル)

南国のペナン島に住んでいるから、冬の日本から来るのに比べると、感動は薄れます。贅沢な話ですが、まあ、そりゃそうか。

物価の安さに関しては、少し想定外の事態。ここ数年で、観光客が押し寄せているようで、レストランなどの物価がかなり上がっている様子。変わらないのは、足マッサージ1時間500円と、タクシー代。予算オーバーなので、お恥ずかしながら、昼飯はコンビニでカップ麺。

ところで、入国審査の行列で1時間半待たされ、冒頭から疲労困憊。驚きました。しかも9割が西洋の方々。飛行機が同時にたくさん到着してパンクしたのか?それともいつもこんなふうか?

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そして、入国には観光ビザ代、35ドル(約3,800円)。

入場料と大行列。どこかでこういうの、やったなぁと思ったら、あれだ、あれ。

『バリ島ランド』と命名します。