ターセム+石岡瑛子、映画「落下の王国」関係者試写

スクリーンに次々と映し出される映像も素晴らしかったが、観客席の顔ぶれも感動的だった。

映画「ザ・セル」でコラボしたターセム監督と石岡瑛子氏の第2弾、「落下の王国 – The Fall -」。関係者向けジャパンプレミア兼試写会が、お盆の最中に新宿某所であった。

北京オリンピック開会式から帰国したばかりの石岡さんを始め、ターセム監督も登場してのトークショー付き。

世界24ヵ国以上・世界遺産13カ所でロケ、撮影4年、CG無しの全部実写という、壮大な濃密視覚エンタテイメント。石岡さんの鮮やかな衣装が、大自然に美しく栄える。

五輪の衣装デザインの話題のせいで、テレビ取材のクルーも数局。見ていると、テープ交換の手際の良さが各局違っていて、無音であっと言う間に交換するカメラマンがいるかと思うと、アシスタントも手伝っているのにガッチャンガッチャン音をさせて騒々しいのもいたり。差が出るものだなと思う。

関係者席の方はクリエイティブ業界のそうそうたる面々。坂田栄一郎さん・杉本博司さんの二大巨匠写真家が、両方とも白いスーツだったのが印象的。写真手前の青いTシャツの頭はピーター・バラカンさん。そんな、業界最高峰の中に座っていて、おれはまだまだだなぁと思うと同時に、やる気みなぎる。

壇上の通訳は戸田奈津子さんだったのだが、字幕翻訳と同じように正確さではなく味のあるトランスレーションが絶品。帰り際に、ロビーに戸田さんがいらっしゃったので、その感想を少しお話。

石岡さんと直に会うのは久しぶりだったが、いつ会っても変わらぬエネルギーで、彼女は歳をとらないのでは無いかとさえ思う。オリンピックが成功してさらに注目が集まっているため、次のプロジェクトも続々オファーが来ているとのこと。

ターセム監督とも少しだけ話したのだが、気鋭の映像作家というシャープなイメージが、言葉を交わした後には「良く話すおちゃめなお兄さん」に大変身。

会場を後にして階段を上り始めると、前をおかっぱ頭の菊地凛子さんが歩いていた。